元気な愛犬にも健康診断は必要なのか、どのコースを選べばよいのか。初めてだと費用や当日の準備も気になります。犬の健康診断は、普段の様子を聞く問診と身体検査をもとに、必要な検査を相談して決めます。 この記事では、検査の役割、見積もりで確かめること、食事・水・薬の確認を順に整理します。予約時に確認表を使えば、病院へ何を聞き、何を持っていくかをまとめられます。
健康診断は、何から相談すればよい?
| 確認すること | 予約・診察で伝えること、聞くこと |
|---|---|
| 今の体調 | 気になる変化、持病、飲んでいる薬 |
| 検査内容 | 年齢や生活に合わせて、何を調べるか |
| 費用 | 診察料・追加検査を含む税込の見積もり |
| 当日の準備 | 食事、水、薬、尿・便の持参についての指示 |
| 結果の受け取り | 説明の日時、再検査の要否、次回の予定 |
食欲や元気の低下など、すでに気になる症状がある場合は、健診日を待たず動物病院に相談してください。 健康診断は、元気に見える犬の状態を確認する機会です。症状があるときには、その症状に合った診察や検査が必要になります(出典:VCAの犬の健康診断解説)。
時間外の受診に備える際は、犬の夜間救急の連絡・持ち物・診療後の引継ぎも確認できます。急な心配があるときは、記事を読むより連絡を優先してください。
住友生命が2026年8月に公表した調査では、定期的な健診を受けていない割合は59%でした。これは犬・猫の飼い主6,761人がインターネットで応募した調査の結果です。「未経験」と「不定期」を合わせた数字で、日本の犬だけの受診率を示すものではありません(出典:調査結果と調査概要)。
どんな検査で、何を確認する?
検査項目の多さだけでコースを選ばず、愛犬に必要な確認は何かを聞きましょう。 AAHA(米国動物病院協会)は、年齢・体格・犬種・暮らし方に合わせた予防医療を勧めています(出典:犬のライフステージ別ガイドライン)。
| 項目 | 主に確認すること |
|---|---|
| 問診・身体検査 | 食事や排泄の変化、体重・体型、口・耳・皮膚、心音、歩き方など |
| 血球検査(CBC) | 赤血球・白血球・血小板など、血液中の細胞の状態 |
| 血液生化学検査 | 血液中の成分から、肝臓・腎臓などの働きを考える手がかり |
| 尿検査 | 尿の濃さや成分など、腎臓・尿路の状態を考える手がかり |
| 便検査 | 寄生虫の卵などの有無 |
| 画像検査 | レントゲンや超音波で、臓器の形・大きさなどを確認 |
表は主な役割の整理で、全項目を毎回受けるという意味ではありません。血液検査にも種類があり、調べる成分はコースで異なります。必要に応じて尿検査や画像検査などを組み合わせます(出典:VCAの身体検査の解説、健診で行う検査の解説)。
費用は、どこまで含む金額かを確かめる
健康診断の費用は、病院と検査内容によって変わります。たとえば、西調布犬猫クリニックの公式案内では、健診料金とは別に初診料・再診料がかかります。鎮静が必要な場合も別料金です。同院の健診は普段から通院している患者向けで、利用条件もあります(公式の健診案内、2026年9月19日確認)。
コース名と表示価格だけで比べず、次の内訳をそろえて見積もりを聞きます。
| 確認する項目 | そのまま使える聞き方 |
|---|---|
| 診察料と税 | 「初診料や再診料を含め、税込でいくらですか?」 |
| 含まれる検査 | 「血液・尿・便・画像検査のうち、どれが含まれますか?」 |
| 追加費用 | 「追加検査が必要な場合、実施前に相談できますか?」 |
| 預かりと負担 | 「預かりは必要ですか?嫌がる場合はどう進めますか?」 |
| 結果説明 | 「いつ説明を受けられますか?説明の受診料は別ですか?」 |
鎮静は、薬で落ち着かせて検査しやすくする処置です。必要性、愛犬への負担、費用を事前に確認します。予算に上限があれば最初に伝え、優先する検査を獣医師と相談しましょう。この表は予約時の確認例で、すべてが別料金になるという意味ではありません。
予約から当日まで、何を準備する?
食事・水・薬の指示を別々に聞く
検査によって準備が変わります。食事を控える指示があっても、水や薬も止めるとは限りません。 VCAは、食後の血液の変化や脱水が検査結果に影響すること、特別な検査では投薬時刻の指示も変わることを説明しています(出典:採血前の準備)。
- 食事・おやつは、いつまで与えてよいか
- 水は普段どおり飲ませてよいか
- いつもの薬は、何時にどう与えるか
- 尿・便は必要か。採る時刻、容器、保管・運搬の方法はどうするか
自己判断で絶食や休薬を始めないでください。子犬や持病のある犬、食事と一緒に薬を飲む犬は、そのことも伝えます。指示が分からなければ、前日までに病院へ確認しましょう。
普段の様子が分かる物をまとめる
持参する記録は、立派な健康手帳でなくても構いません。スマートフォンのメモや写真でも、家族が気づいた変化をまとめられます。
- 過去の検査結果、ワクチン・予防薬の記録
- フード・おやつの商品名と、普段与えている量
- 薬やサプリメントの名前、量、使っている時刻
- 食欲・水の飲み方・尿・便・動き方で気になる変化
- 病院から持参を指示された物
VCAも、予約時に尿・便の持参を確認し、食事やサプリ、家族が気づいた問題を整理するよう案内しています(出典:前掲の犬の健康診断解説)。病院では普段と様子が変わる犬なら、自宅での歩き方などを短い動画で残しておく方法もあります。
当日に予定が変わったら、どうする?
絶食の指示があったのに食べてしまった場合は、食べた物・量・時刻を病院へ伝えます。隠して検査を進めず、予定どおり受けられるか確認してください。
採血前の激しい運動や興奮も、結果に影響することがあります。病院が苦手なら予約時に伝え、落ち着いて待てる場所や時間帯を相談しましょう(出典:前掲のVCAの採血前の準備)。
当日に体調が変わったときも、単に予約を取り直す前に病院へ連絡します。健診から症状の診察に切り替える必要があるか、相談してください。
結果を受け取ったら、何を聞けばよい?
検査票を受け取ったら、「次に何をするか」まで確認します。 数値だけで病名を決めたり、異常の印がないことを理由に気になる症状を見過ごしたりしないことが大切です。検査は診察やこれまでの経過と合わせて評価します。
- 今回分かったことと、この検査だけでは分からないこと
- 再検査や追加検査の必要性、受ける時期
- 家で記録することと、予定を待たず連絡する変化
- 次の健康診断の時期
VCAは、結果に応じて再検査や詳しい検査を提案すると説明しています(出典:前掲の健診で行う検査の解説)。結果は日付順に保管し、次の受診時にも持参できるようにしましょう。
体重管理を相談するなら、体重の記録に加え、体型の見方も獣医師に聞けます。BCSチェックは、体脂肪のつき方を見た目と触り方で確認する補助です。診断には使わず、平時の記録に役立ててください。検査結果を見て食事や薬を変える場合は、先に獣医師と相談します。
よくある質問
元気でも、何歳から受ければよいですか?
「シニアになるまで待つ」とは限りません。子犬の受診時から、成長や生活に合った健康管理を相談できます。開始時期と検査内容は、年齢だけでなく体格・犬種・健康状態も踏まえて決めます(出典:前掲のAAHAガイドライン)。
健康診断は年に何回が目安ですか?
VCAは、一般的な成犬では年1回、中高齢の犬では年2回の診察を目安に挙げています。検査を毎回同じ内容にするという意味ではありません。愛犬の健康状態や生活に合わせ、かかりつけ医と間隔を決めてください(出典:前掲のVCAの犬の健康診断解説)。
ワクチンやフィラリア検査の日に、一緒にできますか?
病院と愛犬の状態によるため、予約時に確認します。フィラリアの検査だけで、肝臓・腎臓などの健診項目まで調べているとは限りません。「今回の採血で何を調べるか」を聞くと区別できます。
出典・編集方針・免責
情報・料金案内の最終確認日:2026年9月19日。
- 住友生命:愛犬・愛猫の健康に関する実態調査(2026年8月6日公表。犬猫合算の応募調査)
- AAHA:2019 Canine Life Stage Guidelines(個体に合わせた健康管理)
- VCA Animal Hospitals:Wellness Examination in Dogs(身体検査・頻度・準備)
- VCA Animal Hospitals:Wellness Testing for Dogs(血液・尿検査の役割と追加検査)
- VCA Animal Hospitals:Preparing Your Pet for a Blood Test(食事・水・薬・運動の確認)
- 西調布犬猫クリニック:健康診断(費用に含まれる項目・利用条件の例)
Pawlovが獣医師執筆の資料や診療ガイドラインを参照して編集しました。本記事自体は獣医師の個別監修を受けていません。画像は説明用のAI生成イメージで、実在する犬の症例や検査結果ではありません。
本記事は一般的な情報で、獣医師の診断・治療の代替ではありません。検査内容、準備、費用は受診先に確認し、愛犬に合わせた指示に従ってください。